生活のなかで気をつけてほしいことがあります 1
[再発予防と生活するうえで気をつけたいこと] 古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授
2015年12月17日 [木]
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スキンケアの基本は、保湿と清潔です
皮膚についている汗や皮脂、ホコリなどの汚れをそのままにしておくと、表面に雑菌が繁殖し、かゆみや炎症をおこす原因になります。毎日、シャワーを浴びたり、お風呂(ふろ)に入ったりして、皮膚を清潔にしておくことがたいせつです。夏など汗をよくかく時季は、1日2~3回ぐらいこまめにシャワーを浴びたほうがよいでしょう。
また、運動をして汗だくになったときは、すぐにシャワーを浴びて皮膚を清潔に保つように心がけます。
シャワーや入浴のポイント
- 石鹸やシャンプーは、刺激の少ないものを使用する
- 汗や汚れは、やわらかいタオルまたは手で優しく洗う
- 眉間(みけん)、小鼻のわき、わきの下、首、関節のしわがある部分は、ていねいに洗う
- 十分にすすいで、石鹸やシャンプーの成分が残らないようにする
- 高温のお湯は避ける
- 入浴後に水やぬるま湯をかぶる
- 入浴剤は、刺激のないもの(試して問題がなかったもの)であれば、OK
- かゆみが強いときは、シャワーだけにする
入浴時、皮膚を刺激しないために気をつけてほしいことは、ナイロンタオルの使用は避けて、皮膚は強くこすらないことです。お湯が熱かったり、保温効果の高い入浴剤を使ったりすると、温度の刺激でかゆみが出てしまうので注意しましょう。
入浴後は、水やぬるま湯をかぶると皮膚の表面温度が下がり、かゆみが出にくくなります。そして、シャワーや入浴のあとは、皮膚がしっとりと湿っているうちに保湿外用薬をしっかり塗って、乾燥しないようにしてください。
(正しい治療がわかる本 アトピー性皮膚炎 平成20年10月30日初版発行)
古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授
1980年東京大学医学部卒業、同年東京大学医学部附属病院皮膚科学教室入局。
85年同病院皮膚科医局長。
86年、アメリカのNational Institutes of Healthの皮膚科部門に留学、88年東京大学医学部附属病院皮膚科復職。
同年東京大学皮膚科学教室講師、病棟医長。
92年山梨医科大学皮膚科学教室助教授、95年東京大学医学部皮膚科助教授。
97年九州大学医学部皮膚科教授、2002~04年九州大学医学部附属病院副院長兼任。
08年より九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターセンター長兼任。
02~04年厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎の既存治療法のEBMによる評価と有用な治療法の普及」主任研究者、05~08年同「アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究」主任研究者。
85年同病院皮膚科医局長。
86年、アメリカのNational Institutes of Healthの皮膚科部門に留学、88年東京大学医学部附属病院皮膚科復職。
同年東京大学皮膚科学教室講師、病棟医長。
92年山梨医科大学皮膚科学教室助教授、95年東京大学医学部皮膚科助教授。
97年九州大学医学部皮膚科教授、2002~04年九州大学医学部附属病院副院長兼任。
08年より九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターセンター長兼任。
02~04年厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎の既存治療法のEBMによる評価と有用な治療法の普及」主任研究者、05~08年同「アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究」主任研究者。