結婚や恋愛を前向きに捉える方法

[アトピー・ノート] 赤城智美

2013年12月02日 [月]

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「アトピー性皮膚炎は遺伝するんでしょう?そんな娘と付き合うの?」彼氏がお母さんに私と付き合っていることを報告したら、そんなことを言われたらしい。彼氏は気にしていないみたいだけど、私はとっても凹みました。
アトピーの人の中には、アレルギー体質が背景にあって発症する人もいるけれど、そういったことはまったく関係なくても発症する人もいるのに。仮に発症の背景にアレルギー体質が関係していたとしても、そんな言い方はあんまりよ。体質は遺伝するけれど、症状が遺伝するわけじゃないのに、疾患のことを正しく知らない人の言葉は残酷ですね。アトピーの経験者は、ケアに関わる様々なことを小さいころから体験しているから、身体の変化や季節のうつろいのことを細やかに感じ取ることができるんだから、本当は金のわらじを履いてでも探す貴重な存在なのよ!(例えが少し変だけど)
「お母さんと話したことを、どうして私に話してくれたの?」と、彼氏にさらっと聞けると少し気持ちが楽になるかもしれませんね。お母さんの言葉はなんとなく結婚を意識した言葉だから、彼氏はのんきに嬉しかったのかもしれないですよ。
もしも遺伝のことを気にしているようだったら、お互いの親戚に花粉症の人や、喘息の人がいるかどうか探してみて。大抵何人かは出てくるものです。だって20年ほど前、すでに国民の3人に1人はアレルギーという調査結果が出て(国民福祉動向調査)、父母のどちらかにアレルギー体質がある場合の子どもに受け継がれる遺伝傾向は70%(各種調査)なのだから、今時、ほとんどの人がアレルギー体質の遺伝傾向を受け継いでいるはずなんです。

赤城智美

NPO法人 アトピッ子 地球の子ネットワーク専務理事/事務局長。
アトピー・アレルギー性疾患の患者とその家族、子どもや女性の暮らしを支援することをとおして、人と自然が共生し多様な価値を認めあい、誰もが共に生きることができる社会の実現をめざして活動する、発足18年目のNPO法人。電話相談、調査研究、イベント企画立案と実施、講師派遣、執筆、電話相談窓口開設や開設後のサポート、他商品開発や表示についてのアドバイスも行っている。 Webサイト「食物アレルギー危機管理情報(FAICM)」運用中

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