アトピーをもつ兄を見て 前編

[アトピー・ノート] 船津未帆

2013年12月06日 [金]

おすすめアトピー記事

私の兄は生まれながらアトピーを持っていた。
私は、兄の3歳年下の妹。アトピーは全くない。
幼い頃、兄がアトピーという認識は、持っていなかった。そして、気にしてもいなかった。兄や母が、アトピーと奮闘していたことを、私はほとんど感じることはなかった。兄にとって大変辛かったと思うけれど、「お兄ちゃんはアトピーだから○○なのよ」とか「アトピーだから何かを優先させる」とか、そういう会話が家族の中や、兄妹の人間関係の中で全くなかったからだ。母は、兄に「アトピーだからできない」という諦めをもたせたくなかったのだと思う。そして、兄も子供ながらにそう強く思っていたに違いない。
私は、アトピーの苦労も知らずに、兄や母が奮闘していることも何も知らずに、平々凡々幸せに育っていった。今、振り返ると私は家族の苦労を「何も知らないんだ」と思い知らされる。けれど、そうやって育ててくれた親に感謝の念も出てくる。
妹の私は、お気楽に育っていったけれど、遠い記憶を辿ってみると、断片的に家族の努力が垣間見えてくる。うちにはコーラやスナック菓子が一切なかった。一切買ってくれなかった。ゼリーやスポンジケーキも母が作ってくれた。ずっと働いていたのに、子育てと仕事を両立していた母は本当にすごいと思う。
お菓子は、小学校の頃はどうしても食べたかったから、駄菓子屋さんでこっそりお菓子を買って食べていた。「コーラは歯が溶けるのよ。」(実際そんな事はない)という母の言葉を信じていたから、今でもコーラは飲みたいと思わない(笑)
大人になってからの兄のアトピー改善について、次回のコラムで書きたいと思います。

船津未帆

モデル・FREEGENIC代表・モデルビューティアドバイザー
15歳からモデルを始める。
大手プロダクションに所属し、数々の広告・雑誌・CM・ファッションショーに出演。
また現在は、映画、舞台など、女優としても活動している。
一方、2008年から、女性がより美しくなる場として、モデルが教えるビューティ講座「FREEGENIC」を立ち上げる。一般女性・新人モデル向けウォーキング、ポージング、写真の撮られ方などの講座を開催している。
又、代官山コレクション実行委員として、花と緑の「代官山フラワーフェスティバル」の制作を中心に、ビューティイベント・ファッションショーなどの企画・プロデュースをする。

記事の見出し、記事内容、およびリンク先の記事内容は株式会社QLifeの法人としての意見・見解を示すものではありません。
掲載されている記事や写真などの無断転載を禁じます。

興味のあるタグをクリック