アトピーの子がペットと暮らす意味

[アトピー・ノート] 雫ゆき江

2015年6月15日 [月]

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前回「もし生まれた赤ちゃんがアレルギーだったら、飼ってる猫はどうするつもりですか?」の続きのお話をしたいと思います。

アトピーやアレルギーの体質にとって、ペットを飼うことは良いことなのでしょうか? 悪いことなのでしょうか?

私は、子どもの頃からずっと猫を飼っています。
娘のモモが、生まれてくる前から、一緒に暮らしてきた3匹の猫たちは、おっとりした性格の子たちです。

掃除をいくら頑張っても、どこからともなく舞ってくる毛が、口に入ってしまうかもしれません。室内飼いなのでトイレも家の中、キレイにしていても衛生的とは言えません。もしかしたら、引っ掻かれたり噛まれたりするかもしれません。衛生面を見ると、アトピーやアレルギーに悪そうなイメージがあります。他にも、生活していく内に色々な問題が浮かんでくるかもしれません。

「もし生まれた赤ちゃんがアレルギーだったら、飼ってる猫はどうするつもりですか?」
この質問は、そういう問題をどう解決するのか、を問いかけていたのです。

「アレルギーの赤ちゃんと猫が、楽しく一緒に暮らせる生活をする。」
答えは簡単に出ます。でも方法は思いつきませんでした。

カーペットの上で昼寝をしている、まだ赤ちゃんのモモを眺めながら考えていると、猫たちが近寄ってきました。
クンクンとひとしきり匂いをかぐと、モモから50センチほど距離をとって座りこみ、しっぽを振りはじめました。目を覚ましたモモは手を伸ばして掴もうとしますが、絶妙な距離なのでギリギリでしっぽに届きません。そんなモモの様子をじっと見守っている猫の様子は、まるであやしているように見えます。

「猫たちがモモを育ててくれている。モモも楽しそう!」
そう感じることができたときに、自分自身がこの暮らしを楽しむこと、心のゆとりを持つことが、アレルギーの赤ちゃんと猫が一緒に暮らせる方法を見つける鍵になるのかもしれないと思いました。

ここから始まる、アトピーのモモと猫たちとの暮らしを
次回の「アトピーの子と猫たちは共存できるのか?」でお話したいと思います。

雫ゆき江

1971年、栃木県宇都宮市生まれ。
グラフィックデザイナー・ライター・コラムニスト。
調理師免許を持ち、グラフィック、テーブルコーディネート、ディスプレイ、執筆まで幅広く活動。2004年女児出産。生後10カ月で娘がアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを持っていることが判明。そこから始まったアトピー&アレルギーの学びと経験で、育児と仕事の両立に泣き笑い奮闘中。
家族は、夫、娘(小2)、猫3匹(左近オス・萬寿メス・千寿メス)。

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