化粧なんてしたことがなくて、もうすぐ三十路に
[アトピー・ノート] 赤城智美
2015年2月06日 [金]
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姉も私もアトピー性皮膚炎があります。姉は結婚式の日取りが決まると、式の2週間くらい前から手と顔にステロイドを使い始めました。
それまで二人ともステロイドを使わずに症状をコントロールしていたので、姉の行動にはびっくりしました。
結婚式当日は、顔と手にあった皮膚炎はほとんどない状態になっていて、きれいにお化粧が肌に乗って見違えるようでした。
式の後は皮膚科にせっせと通って、だんだんとステロイドを使わない状態に戻したようでした。姉は「その瞬間」はきれいでいたかったのだなと思いました。
義理の兄もその気持ちを理解してくれていたようで、薬の選択についてもうるさいことはまったく言わなかったそうです。
でも、もし自分が結婚式を挙げることになっても、私はこんなやり方はしないだろうなと思います。
かといって別のプランが自分にあるわけではないので、ちょっと姉に嫉妬を感じました。
アトピー性皮膚炎の症状が顔に出ているということもありますが、だいたいお化粧に興味がなく、女っぽい格好もしないままもうすぐ三十路を迎えます。
今更かもしれませんが、姉の「きれい」にこだわる姿をみて、そういう時が自分にもあってもいいのかなとなんとなく思いました。
いい結婚式だったなあ。私も幸せになりたいな。
赤城智美
NPO法人 アトピッ子 地球の子ネットワーク専務理事/事務局長。アトピー・アレルギー性疾患の患者とその家族、子どもや女性の暮らしを支援することをとおして、人と自然が共生し多様な価値を認めあい、誰もが共に生きることができる社会の実現をめざして活動する、発足18年目のNPO法人。電話相談、調査研究、イベント企画立案と実施、講師派遣、執筆、電話相談窓口開設や開設後のサポート、他商品開発や表示についてのアドバイスも行っている。 Webサイト「食物アレルギー危機管理情報(FAICM)」運用中