アトピー子育て、母心

[アトピー・ノート] 長谷川敏子

2015年1月19日 [月]

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我が家では、私だけではなく、5歳年上の兄もアトピーでした。自分は健康なのに、3人の子供のうち2人はアトピーで、母は苦労したようです。

兄の症状は、小さい頃はそれ程でもありませんでしたが、思春期の中学生の時にひどくなり、高校生になるとさらに悪化して、大学病院に入院したほどでした。

兄のアトピーは退院後も、夜遊びなどで不摂生をすると、再び悪化。その頃、兄はカップ麺などの添加物いっぱいのものが好きで、母は体に良くないと思っていたものの、無理矢理やめさせるわけにもいかなかったそうです。

アトピーについて、今ほど情報がなかった時代、母はいろいろと調べて、食べ物にも気を使いました。

私の故郷は山形なので、旬の山菜やきのこ、あまり農薬を使わない新鮮な野菜などが豊富で、母は、できるだけ家庭で手作りの自然食を食べさせてくれました。

腸内の善玉菌を増やすヨーグルトも、よく食卓に上っていましたが、腸などの内臓を丈夫にすることが、皮膚にもいいから、と言っていました。

約40年前は、情報が少なく、アトピーだからといって、医者から「あれダメ、これダメ」とは言われなかったそうです。

今は、多くの情報がありますが、アトピーの子を育てた先輩として、私の母が言っていたこと。

「お母さんが疲れてしまっては仕方がないので、あまり神経質にならないで。子どもが自分で掻かないように見てあげることと、掃除はマメにして、なるべく清潔にすることが、大事なんじゃないかな」

長谷川敏子

1971年、山形県生まれ。生後間もなくアトピーを発症し、小中高校時代は悪化したが、現在は軽度。琉球大学卒業後、琉球放送報道部ニュース番組のリポーターとなり、多数の現場取材、原稿執筆、ナレーションを担当した。学生時代から15年間沖縄に住んだ後、2006年、東京に移住。現在、フリーランスのライター、話し方講師、司会者として活動中。

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