自分がアトピーじゃないことで悩むママ、そして我が子のアトピーが辛いママへ 後編

[アトピー・ノート] 雫ゆき江

2014年11月10日 [月]

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今日は前編の続きです。最初にした質問は「自分は、モモとどういう関係を築きたいのだろう?」でした。

答えは「アトピーの苦しさは代わってあげられないけれど、辛いとき悲しいときに本音を話せる相手でいたい」。

成長していく中で、親よりも友達の方が自分を分かってくれると思う時期がくるかもしれないけれど、モモの人生の中でいつまでも本音を話せる一人でいたい、そう思いました。

次に浮かんだ質問。「じゃあ、安心して本音を話せる相手になるにはどうしたらいいんだろう?」

答えは「自分も本音で向き合うこと」。

分かった振りや、親だから理解して当たり前と思い込んで接しても、繊細な子どもには見抜かれてしまいます。

親だって人間です。前向きなことばかり考えてはいられません。時には「かゆいのは分かるけど、目立つからあんまり人前で掻かないで欲しいな」とか思ってしまうこともあります。

ポジティブな感情もネガティブな感情も、両方あって当たり前。それを認めるだけで、ほんの少し余分な力が抜けて気持ちも楽になってきました。

そうやって純粋な気持ちを取り出してみると、おのずと何をするかが見えてきます。

「その時その時に思った正直な気持ちを、モモと分かち合おう」

そうは決めたけど、自分の子どもに本音を伝えるのは慣れるまで勇気が要りました。どうしても、自分が上で子どもが下という立場で考えてしまいますから。

守る立場でこんなこと言っちゃいけないんじゃないか。モモが傷つかないように、誤解しないように、理解できるように「伝えること」の壁にぶつかります。

そこで、また「質問」の登場です。「子どものレベルに合わせてコミュニケーションするために一番大切なのものは何?」

みなさんなら、どんな答えを導きだしますか?

答えは一つとは限りませんが、ここでのポイントは質問をシンプルにすると。その方が、やっぱり具体的な答えが返ってきます。

そしてもう一つのポイントは、答えに正しさを求めすぎないこと。
気楽にクエスチョン&アンサー、そしてトライ&エラーを繰り返すことです。

子どもは猛スピードで育っていくので、毎回同じ質問に同じ答えが返ってくるとは限りません。

子どもの成長についていくのって、ほんっと大変!
でも、すっごく楽しい。なぜなら、答えは目の前の子が出してくれるから。「シンプルな質問」、錯覚かもしれませんが私にはとっても効果的なツールです。

みなさんもぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

雫ゆき江

1971年、栃木県宇都宮市生まれ。
グラフィックデザイナー・ライター・コラムニスト。
調理師免許を持ち、グラフィック、テーブルコーディネート、ディスプレイ、執筆まで幅広く活動。2004年女児出産。生後10カ月で娘がアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを持っていることが判明。そこから始まったアトピー&アレルギーの学びと経験で、育児と仕事の両立に泣き笑い奮闘中。
家族は、夫、娘(小2)、猫3匹(左近オス・萬寿メス・千寿メス)。

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