代わりに掻いてあげることで癒される心 前編
[アトピー・ノート] 雫ゆき江
2014年8月11日 [月]
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爪の中を血で赤く染めながら、カラダ中を掻きむしっているモモの姿を見ていると、つい「搔いちゃダメ」と言いたくなってしまいます。
そんな言葉は何の意味もなく、逆にプレッシャーになってしまうと分かっていても…
自分のカラダだから、容赦なく力任せに傷つけてしまうモモに、搔いちゃいけないと注意することで「いけないことをしている悪い子」というネガティブな思いを強く感じさせてしまいました。
「かゆいから、掻く」
それはとても自然なこと。かゆいのを我慢するのは痛いのを我慢するのと同じくらい、いえそれ以上に辛いことです。でも、掻くことは良いことと教えるのは無理があるように思います。
どうしたら、モモのカラダも気持ちも楽にしてあげられるのだろうと考えていたとき、ふっとこんな思いがわきあがってきました。
いっそ、ママが掻いてあげちゃおう!
私が替わりに掻いてあげれば、傷も少なくて済むかもしれません。
モモがカリカリと掻き始めたら「どれどれ~」と言いながら、イタズラするぞ~って顔でモモのシャツの背中に手を入れていきます。
モモはちょっとくすぐったそうだけど、手探りで掻いてもらう面白いゲームをしている感覚になって、掻くことが「悪いこと」から「遊び」に意識が変っていきました。
続きは次回後編をお楽しみに!
雫ゆき江
1971年、栃木県宇都宮市生まれ。グラフィックデザイナー・ライター・コラムニスト。
調理師免許を持ち、グラフィック、テーブルコーディネート、ディスプレイ、執筆まで幅広く活動。2004年女児出産。生後10カ月で娘がアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを持っていることが判明。そこから始まったアトピー&アレルギーの学びと経験で、育児と仕事の両立に泣き笑い奮闘中。
家族は、夫、娘(小2)、猫3匹(左近オス・萬寿メス・千寿メス)。