アトピー生活を記録することで見えてくる、小さな気付きがヒント 後編

[アトピー・ノート] 雫ゆき江

2014年7月09日 [水]

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前編でお伝えした保育園の先生との情報交換に使った生活連絡帳。毎日欠かさず書きとめていた項目です。

  • 朝の体温
  • トイレの回数
  • ウンチの状態
  • 薬の種類と回数
  • 睡眠時間
  • 睡眠の質(夜目が覚めてしまった回数)
  • 食事内容
  • どんな遊びをしたか
  • 症状
  • 思ったこと、気付いたこと

ある日の連絡帳には、こんなことが書かれていました。

「4月13日 昨日帰ってきたとき、全身に湿疹がでていてとてもかゆがっていました。何か思い当たる原因はありますでしょうか?上半身は細かい湿疹が広がり、下半身はおはじき位の赤い発疹たくさん出ていました。今朝にはだいぶ落ち着いてきました。」

保育士さんからの返事
「3時のおやつの後も湿疹がでています。今日はかゆくて少し機嫌が悪く抱っこされていました。」

今読み返しても当時の記憶がよみがえってきます。
小さな体調の変化も見逃さず確認できたのは記録のお陰です。どんなときにかゆみがひどくなるのか、どうしたら良い状態を長く保てるのかを自然と意識するようになり、生活の指針になってくれました。

また、モモの体調が悪いことで私自身が落ち込んだとき、つい愚痴っぽいネガティブな内容を書いてしまうことがありましたが、受け答えしてくれた保育園の先生が客観的に温か
いメッセージを書いてくれて、気持ちが救われたこともありました。

普段、見過ごしてしまいそうな小さな変化。一日を振り返り、書き出すことの積み重ねの中でこそ発見できる何かがあるはずです。
それは、書いた人だけのオリジナルのカルテであり処方箋になるのではないでしょうか。

雫ゆき江

1971年、栃木県宇都宮市生まれ。
グラフィックデザイナー・ライター・コラムニスト。
調理師免許を持ち、グラフィック、テーブルコーディネート、ディスプレイ、執筆まで幅広く活動。2004年女児出産。生後10カ月で娘がアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを持っていることが判明。そこから始まったアトピー&アレルギーの学びと経験で、育児と仕事の両立に泣き笑い奮闘中。
家族は、夫、娘(小2)、猫3匹(左近オス・萬寿メス・千寿メス)。

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