Q&A集 前編

[アトピーQ&A] 清水良輔先生

2013年12月24日 [火]

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どうしてもかゆい時の対処法

どうしてもかゆい時は、どうすればいいですか?

むしろ、我慢をするとかえって多く掻いてしまうのが普通です。
起きている間はなんとかなっても眠っている間に反動のように掻くことが増えてしまうケースもよく見られます。
かゆみのスイッチが入ったら止まらないので、掻いていいと思います。
ただし、掻く際にはセルフモニタリング(観察)を心がけましょう。
セルフモニタリングについては、本サイトのコラム「掻破行動:セルフモニタリングの奨め」に書いていますのでご参照ください。

就寝中に掻く時の対処法

寝ている時によく掻いてしまうのですが、どうすればよいのでしょうか?

就寝中に掻いている方は大変多くいらっしゃいますが、その対策としては「睡眠の質を高める」のが一番だと思います。
昼寝をしないこと、昼間に適度な運動をすること、眠くなってから布団に入ること、寝る前に頭を使いすぎないことなどがコツです。
間接照明やアロマ、アルファ波ミュージックも一度試してみてはいかがでしょうか。
本サイトのコラム「睡眠の質を高めましょう」にも書いていますのでご参照ください。

対処法の効果

対処法を実行すると良くなりますか?

掻破行動が減ればアトピー性皮膚炎が軽快するということは、皮膚科ではよく知られています。
ある掻破場面で対処法を試してみて、掻くときのストローク回数が減ったり掻く時間が短くなったりしてうまくいったら、他の場面にもチャレンジしてみましょう。
ひとつの対処法でうまくいかない場合は、また別のものを試してみたり、自分に合った対処法を探してみたりしてください。
闇夜に鉄砲でも当たれば少しずつよくなってきます。

肌荒れにサプリメント

飲み会続きで食生活が乱れて肌が荒れています。サプリメントに頼るという選択もあって良いのでしょうか?(Tさん 30代女性)

こんにちは、Tさん。 お酒を飲むと痒くなりますが、湿疹の調子がよくなるとお酒を飲んでもあまり痒くなくなります。
お酒でアトピーが悪くなると考えて宴会などを避けるかたも多いですが、サプリメントを使ってでも飲み会に出ようというお人柄が、“食生活が乱れるほど忘年会に誘われる”という結果になっているのでしょうか。

子供のアトピーに夫が無関心

子供がアトピーですが、主人が無関心で1人でイライラしてしまいます。どうやったら協力してくれるのでしょうか?(30代主婦)

子供さんのアトピーを孤軍奮闘しながら看ておられるご様子、イライラされるのは当然です。
子供のアトピーが良くなるためにご夫婦が協力し、医療機関も含めて同じ理解を共有していることは非常に重要です。
そのことを肌で感じておられるのでイライラされるのだと思います。
ご主人にどうやってアトピーに関心を持ってもらうかの答えは難しいですが、一般的には無関心を非難せず、なにか例外的なことがあった時、例えばちょっと子供の病状のことを聞いてくれたりした時などにさりげなく誉める、(気にかけてくれて嬉しいわ等)というのが作戦的にはよいのではないでしょうか。

改善しない時は病院を変えるべき?

アトピーで悩んでいます。
しかも頭皮にできてしまって…病院にもいってますが、治りません。
薬もきついものを使ってるので心配です。やっぱり病院変えてみるのがいいですか?

文面からは、辛そうな状況が想像でき、困り果てて投稿いただいたとお察しします。
私は、アトピーは長期経過をとることが多いというものの、経過中いくつかの良くなってきたサインがあると考えています。
ニキビやじんましんがでるようになると、アトピーはかなり良くなっている方が多いと考えていますが、同様に皮膚炎が広範囲に出ていた方が、頭やおしりや手に限局してくることも良いサインです。
最後は手だけになってくる方が多いです。
「頭皮にできて」とあるので、ゆっくりと良くなってきているのかな…などと希望的な想像をしています。
病院の先生には何でも質問できて、ご自身の闘病体験を通してその先生の考え方が良く理解できる、また良く理解してもらえる先生とお付き合いして欲しいですが薬の説明もろくにしてもらえてないようなら一度他の先生の説明を聞いてみるのも良いかもしれません。

旅行に行きたいけど行けない

友達と旅行に行きたいのですが、寝ている間に掻いている姿を見られたくないのでいつも断っています。
でも行きたいです。(20代女性)

必ず旅行に出かける前に「夜中に掻いてしまうと思うけど大丈夫?」といって了解を取りましょう。
あなたが一緒に行きたいと強く願っているくらいの友達ならきっと解ってくれるはずです。

結婚式までに良くなりたい

来月結婚式を挙げるのですが、それまでにこのアトピーをどうにかしたいです!(Kさん)

Kさん、おめでとうございます。
個人的にはアトピー治療にもっとも重要なことは、その方が治りたいという気持ちになることだと思っていますので、結婚をきっかけにアトピーを良くしようというモチベーションが上がっていることは素晴らしいです。
しかし、結婚式は来月ということですので、ここはステロイドを使って、まずは素敵な結婚式を挙げていただきたいと思います。
パートナーになる方が、アトピーの治療に協力的な方ならいいですね。

両親の不仲について

私のアトピーのせいで両親が昔から仲が悪いです。
どうしたら良いでしょうか?(30代女性)

いろいろな状況があると思うのですが、少なくともご両親とも仲が悪くなるほどあなたのアトピーのことで頭を痛めていたことは確かです。
私の経験では毎日口論を繰り返しているようなご夫婦ならまず離婚することは少ないと思いますけどね。

脱ステに疲れ、ステロイドを使用

ステロイドを使わないとひどくなってしまい外に出られません。
正直言って、いろいろ脱ステへの努力に疲れて、現状使用し、コントロールしているというところです。(Iさん 30代女性)

では、今度はステロイドを使っているうちに良くなって結果的にステロイドを止めることができればよいわけですね。
私は、ステロイドは使ってもよいし使わなくともよいと思います。使って止めることもできます。
さしあたって、ステロイドを使って肌の調子が良くなったら、外へ出て、どんな事をしてみますか?

アレルギー科と皮膚科の違い

アトピーはアレルギー科と皮膚科ならどちらに行くといいですか?

私のように皮膚科医は皮膚科と言うでしょうし、アレルギー科の看板を掲げている先生はアレルギー科と言うでしょう。
どちらにしても、あなたが「いままでの治療で感じてきたこと」と「出会った先生の考え方」の2つのすり合わせが出来て、良くなる方向性が見出せそうな先生と一緒にやっていければよいのではないでしょうか。
何よりも、一度受診してみてご自身で判断されることが重要です。

花粉の時期の対処法

花粉症の季節になってきました。
鼻炎が辛い上に目も痒く、マスクを装着すれば痒くなるし・・・。
こんな私はこの時期外に出るな!という事でしょうか・・・。(Fさん 30代 男性)

Fさん、こんにちは。外出せずにいられれば、それもよいでしょうがそうはいきませんよね。
本当に花粉症であれば、花粉情報に注意を払い、発症前から抗アレルギー剤や漢方薬などを前もって服用することで、軽く過ごせる可能性があるようです。
また、最近はレーザーなどの治療もおこなわれているようです。
詳しくは、一度花粉症を専門にしている耳鼻科を受診してみてはいかがでしょうか。
花粉症にともなってアトピーが増悪する方は、目や鼻の症状に伴って顔をこすったり、眠りが浅くなって夜間掻破が増えたりすることが、その理由ではないかと想像しています。

会社の人付き合いが心配

春から新卒で入社します。
アトピーが気になってしまい、上手く会社の人と接する事が出来るか心配です。(Nさん 20代 女性)

Nさん、就職おめでとうございます。
新卒の就職率59%という時代にきちっと就職を決められたのですね。
はじめての社会人生活で、上司とのコミュニケーションは気になると思いますが、入社試験の面接を乗り越えたあなたなら、きっとうまくやっていかれるのではないでしょうか。
今は会社でおおきな顔をしている先輩たちも入社のときには心細かったはずだと思いますよ。

彼のアトピーについて

彼氏もアトピーです。
でもそこまでひどくないので病院には行っていないようです。
痒そうなので薬を塗ってあげたいのですが、断固拒否されます。
何もしない方が良いでしょうか?

彼をなんとか良くしてあげたいと思うあなたの気持ちはよくわかります。
しかし、彼が断固拒否していることを無理にしようとすると、あなた方2人の関係がおかしくなってしまわないかとハラハラします。
さしあたって、彼が望むことに限定してお手伝いしてあげたらいかがでしょうか?
薬を塗れば、アトピーが治ってしまうというものでもないですし・・・。

花粉症のムズムズを何とかしたい

下あごや首がかゆ~い!!
しかも遂に花粉症デビューしてしまい色んな場所がムズムズ。
何とかなりませんか!?

辛そうですね。
私はこの文面からいろいろなことを想像します。
下あごや首の他にいろんな場所がかゆいのは湿疹が悪化してかゆいのか、あるいは蕁麻疹が出て(しばしば蕁麻疹は良くなったサインとしてアトピーに合併します)かゆいのか、はたまたかゆみだけなのか、掻くことが習慣化していないか、その症状は花粉症以降なのかそれ以前からなのか、花粉症が生活にどんな影響を与えているのか、などです。
それらの現在の状況に関する情報に加えて、過去の闘病体験を通じてアトピーをどのようなものと理解しておられるのか、病気の見通しをどう感じておられるのか、薬についてどう思っておられるのかなどもっと多くのことを聞かせてもらってその対話から作戦を考えたいところです。
すぐにお役に立てない回答で申し訳ありませんが、この状態を乗り越えた経験はあなたのこれからの人生からアトピーを追い出すのにきっと役に立つと思いますので健闘を祈っています。

睡眠中の掻破コントロールについて

日中は掻かなくても我慢できるくらい改善してきたので大分楽になりました。
睡眠中のコントロール方法を教えて欲しいです。

寝ている時の対策は本当に難しいですよね。
睡眠中はREM(レム)睡眠といって夢を見ている比較的眠りが浅い時間帯に掻いているといわれています。
ですから、わたしは夜中の眠りの質が良ければ掻くことが減ると考えていつもアドバイスをしています。
つまり、質のいい深い眠りを得るためには、昼間思いっきり体を動かすこと、朝一定の時間に起きること、できるだけ昼寝をしないこと。
特に重要なのは、寝る前にパソコンや携帯、テレビ、考えごとなどで頭を使ったまま寝ないことです。
また、本サイトのコラム「睡眠の質を高めましょう」にも書いていますのでご参照ください。
睡眠中のコントロールに関しては、深く眠ることが正攻法だと考えていますが、その他の方法として、一緒に寝ている人がいれば手をつないで寝てもらう、掻いていることに気がついたら起こしてもらうのも良いでしょう。
また、掻いて目が醒める人はだいたい何時ごろに目が醒めるかをモニターして、掻き始める前に目覚ましを掛けて起きてみるなど、実行可能であればチャレンジしてみてください。
手首に鈴をつけて寝るという方法でうまくいった人もいます。
長くアトピー治療に取り組んできた経験からも、いろいろな方法を試してみた結果は、人それぞれなので、とりあえず取り組めるかどうかが重要だと考えています。
それにしても日中は掻かなくてすむようになったというのはすごいですね。
どんな方法で改善したのかお聞きしたいです。


清水良輔先生

皮ふ科しみずクリニック院長(皮膚科専門医) 1953年、神戸市生まれ。
白衣を着ない出で立ちと、髭・長髪がトレードマーク。
兵庫県神戸市にて、皮膚アレルギー疾患を専門とし長年診療を続け、これまで診てきたアトピー性皮膚炎の患者数は3万人以上。
約15年、国内の皮膚科としては唯一、心身医学的な観点からアトピー性皮膚炎を診療し、数多くの患者さんを精力的に治療している。
趣味:料理、旅行、スキー、サッカー観戦、競馬、南の島で心理本を読むこと
好きなこと:食べること
座右の銘:次善の策
略歴
1978年帝京大学医学部卒業
1983年神戸大学医学部皮膚科 助手・医局長
1994年神戸労災病院皮膚科 部長
2001年神戸大学医学部臨床助教授兼任
2002年神戸市灘にて開業(皮ふ科しみずクリニック) 現在に至る

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