ステロイドが不安です

[アトピーQ&A] 赤城智美

2013年12月21日 [土]

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Q

全身が粉をふいたようにカサカサしていて、手足のくびれに赤いポツポツがあります。
「いったんステロイドで皮膚をきれいにしてから、アレルゲンを特定しましょう」と医師に言われました。
ステロイドを使わないとダメなのでしょうか?(13歳、女子)

A

アレルゲン特定の方法は、血液検査だけでなく、何倍にも薄めたアレルゲンを皮膚に少量付けて皮膚に現れた反応の赤さや広がりを調べるパッチテスト(ツベルクリン反応のイメージ)や、軽く皮膚をひっかくようにしてアレルゲンを付けて調べるプリックテストなど、皮膚を使って調べる方法もあります。
いくつかの方法を経て総合的な判断をしたいとき、その医師は、皮膚に症状が出ていては適切な判断ができないと考えたのかもしれません。
ステロイドの問題点は「長期間の連用」だと言われています。
「今回の使用」について考える場合でも、以前からステロイドを使用し長期連用の危険があったり、ステロイドを使うたびにかぶれるような経験をしている場合は、その経過を医師に説明し、ステロイドを使用することに不安を感じていることを説明したほうがよいと思います。
そういった経験はないけれど「漠然と不安」なのであれば、別の選択肢はないのか率直に医師に質問してみませんか。
もし別の選択肢があるのなら、ステロイドと他の選択肢のメリットとデメリットを聞いて、できれば医師と一緒に治療方法を考えられるとよいですね。
ただ、相談活動をしていて感じるのは、治療方法を一緒に話し合ってくれるような医師に出会うのはめったにないということです。
医師と話し合うことが難しい場合は、「どのくらいの期間ステロイドを使用するか」「その期間を過ぎても問題が解決しないときはもう一度話し合ってほしい」ということだけでも伝えてみませんか。

赤城智美

NPO法人 アトピッ子 地球の子ネットワーク専務理事/事務局長。
アトピー・アレルギー性疾患の患者とその家族、子どもや女性の暮らしを支援することをとおして、人と自然が共生し多様な価値を認めあい、誰もが共に生きることができる社会の実現をめざして活動する、発足18年目のNPO法人。電話相談、調査研究、イベント企画立案と実施、講師派遣、執筆、電話相談窓口開設や開設後のサポート、他商品開発や表示についてのアドバイスも行っている。 Webサイト「食物アレルギー危機管理情報(FAICM)」運用中

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