これからステロイドを使おうと考えている方へ

[清水良輔先生の診察日記] 清水良輔先生

2013年12月03日 [火]

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ステロイドを使用する際に不安が全くないという方は少ないと思いますが、ステロイドを使ってアトピーが良くなるという結果につながるためにはこの不安を乗り越えて使用できるかどうかが大きな鍵を握っています。
したがって、使用するときは不安を乗り越えるだけのモチベーションとそれを構築する目標が必要と考えます。

 

不安の程度や不安を感じるようになった経緯は人様々です。
なんとなく悪い噂を聞いているという程度の不安の方はよく医師と話し合えると乗り越えてゆける方が多いですが、実際、ご自身やご家族が永年ステロイドを使ったにもかかわらず良くならず、中止してすごく悪くなったというような経験の持ち主はその不安を乗り越えることはなかなか大変です。

そういう経緯で体験的にステロイドに不安を感じるようになった方は、安易に使い始める前に、ステロイドを使わないで良くなる方法をいま一度再検討し、それでも使用するメリットがあるかどうかを考慮することが必要かもしれません。

 

ステロイドがアトピー治療に有効であることは医学的証拠があります。
しかし2カ月以上連用すると中止したときに使用前より良くなるという証拠はありません。
ステロイドを使うことが決断できたならば、漫然としただらだら使用や中途半端な控え目使用は禁物で、充分きれいになってからの減量が必要です。
そういう意味でもこれまでも述べてきたように掻破行動が減るプロアクティブ療法がお勧めです(コラム参照)。

 

ステロイドをきちっと使えると質の良い睡眠が戻ったり、仕事や勉強の効率が改善したり、外出しやすくなったり、人と会いやすくなったり、普通の生活ができるようになってきます。
さらに飛躍して今までやりたくても出来なかったこと、以前から得意なことや好きなことで遠ざかっていたことなどにチャレンジしていただきたいです。
そして本来の生活、自分らしい病気の影響を受けない生活を目指すことが重要であると考えます。

 

ステロイドを使う前にアトピーを人生から追い出したときに、今と違って良くなっていることをいっぱい想像していただけると、ステロイドを使う不安を乗り越えて使用する目標が見えてきます。

そして良くなってステロイドを止めるということを視野に入れて使うことが重要です。

清水良輔先生

皮ふ科しみずクリニック院長(皮膚科専門医) 1953年、神戸市生まれ。
白衣を着ない出で立ちと、髭・長髪がトレードマーク。
兵庫県神戸市にて、皮膚アレルギー疾患を専門とし長年診療を続け、これまで診てきたアトピー性皮膚炎の患者数は3万人以上。
約15年、国内の皮膚科としては唯一、心身医学的な観点からアトピー性皮膚炎を診療し、数多くの患者さんを精力的に治療している。
趣味:料理、旅行、スキー、サッカー観戦、競馬、南の島で心理本を読むこと
好きなこと:食べること
座右の銘:次善の策
略歴
1978年帝京大学医学部卒業
1983年神戸大学医学部皮膚科 助手・医局長
1994年神戸労災病院皮膚科 部長
2001年神戸大学医学部臨床助教授兼任
2002年神戸市灘にて開業(皮ふ科しみずクリニック) 現在に至る

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