悪化因子に気をつけ、再発を防ぎましょう 3

[再発予防と生活するうえで気をつけたいこと] 古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

2015年11月19日 [木]

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症状が悪化する季節に注意しましょう

アトピー性皮膚炎の患者さんのなかには、夏に症状が悪くなる人もいれば、冬に悪化する人もいます。原因はわかっていませんが、アトピー性皮膚炎のタイプによって違ってくると思われます。つまり、夏になると悪化する人は、汗に対して敏感に反応してしまうタイプ。冬に悪化する人は、乾燥に対して敏感に反応してしまうタイプといえるでしょう。

どの季節に悪化するかは、検査などではわからず、その判断は患者さん自身の体験に頼るところが大きいといえます。夏に悪化するとわかっている人は、汗対策を重点的にしたほうがよいでしょう。冬に悪化しやすい人は、乾燥対策をしっかりと行いましょう。さらに、悪化しやすい時期には、とくに念入りに生活環境などを整備して予防を心がけることがたいせつです。

(正しい治療がわかる本 アトピー性皮膚炎 平成20年10月30日初版発行)

古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

1980年東京大学医学部卒業、同年東京大学医学部附属病院皮膚科学教室入局。
85年同病院皮膚科医局長。
86年、アメリカのNational Institutes of Healthの皮膚科部門に留学、88年東京大学医学部附属病院皮膚科復職。
同年東京大学皮膚科学教室講師、病棟医長。
92年山梨医科大学皮膚科学教室助教授、95年東京大学医学部皮膚科助教授。
97年九州大学医学部皮膚科教授、2002~04年九州大学医学部附属病院副院長兼任。
08年より九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターセンター長兼任。
02~04年厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎の既存治療法のEBMによる評価と有用な治療法の普及」主任研究者、05~08年同「アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究」主任研究者。

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