そのほかの薬 1

[これが基本となる正しい治療です] 古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

2015年6月18日 [木]

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そのほかにどのような薬が使われるのでしょうか

最重症や重症の患者さんには、過剰な免疫の働きを抑えたり、炎症を治したりする目的でステロイド薬(商品名プレドニン、リンデロンなど)を内服してもらうことがあります。

また、補助療法として精神症状に効く薬などを併用することもあります。かゆみがあると、イライラする、眠れないといった精神的な症状が強く出ることがあります。逆に、ストレスがたまってイライラしていると無意識に体をポリポリとかいて、症状を悪化させてしまうこともあります。

そこで、精神的に高ぶったり、うつ状態になって気持ちの落ち込みがひどかったりするときなどは、それらの症状をやわらげる向精神薬や抗不安薬、眠れないときは睡眠導入薬を使用することがあります。

(正しい治療がわかる本 アトピー性皮膚炎 平成20年10月30日初版発行)

古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

1980年東京大学医学部卒業、同年東京大学医学部附属病院皮膚科学教室入局。
85年同病院皮膚科医局長。
86年、アメリカのNational Institutes of Healthの皮膚科部門に留学、88年東京大学医学部附属病院皮膚科復職。
同年東京大学皮膚科学教室講師、病棟医長。
92年山梨医科大学皮膚科学教室助教授、95年東京大学医学部皮膚科助教授。
97年九州大学医学部皮膚科教授、2002~04年九州大学医学部附属病院副院長兼任。
08年より九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターセンター長兼任。
02~04年厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎の既存治療法のEBMによる評価と有用な治療法の普及」主任研究者、05~08年同「アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究」主任研究者。

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