ステロイド外用薬 1

[これが基本となる正しい治療です] 古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

2014年12月18日 [木]

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ステロイド外用薬は使い方を守ればこわい薬ではありません

私たちの体にある左右の腎臓(じんぞう)の上には、副腎(ふくじん)という小さな器官があります。ステロイドは、その副腎の外側にあたる副腎皮質から分泌されているホルモンです。糖やたんぱく質などの代謝にかかわったり、炎症を抑えたりするなど、私たちが生きていくうえで欠かせない重要な働きをしています。ステロイド薬は、このステロイドホルモンを人工的に合成した薬です。皮膚におこった炎症を強く抑えたり、免疫系の働きを抑制したりする作用があります。アトピー性皮膚炎の治療でおもに用いるのは、ステロイド薬のなかでも皮膚に塗るタイプの外用薬です。

副腎は腎臓の上にあります

(正しい治療がわかる本 アトピー性皮膚炎 平成20年10月30日初版発行)

古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

1980年東京大学医学部卒業、同年東京大学医学部附属病院皮膚科学教室入局。
85年同病院皮膚科医局長。
86年、アメリカのNational Institutes of Healthの皮膚科部門に留学、88年東京大学医学部附属病院皮膚科復職。
同年東京大学皮膚科学教室講師、病棟医長。
92年山梨医科大学皮膚科学教室助教授、95年東京大学医学部皮膚科助教授。
97年九州大学医学部皮膚科教授、2002~04年九州大学医学部附属病院副院長兼任。
08年より九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターセンター長兼任。
02~04年厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎の既存治療法のEBMによる評価と有用な治療法の普及」主任研究者、05~08年同「アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究」主任研究者。

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