どんな症状が現れるのでしょうか 1

[病気に対する正しい知識] 古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

2016年9月01日 [木]

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症状はかゆみを伴う皮疹です

アトピー性皮膚炎の症状は、かゆみを伴った皮疹が特徴です。皮疹は、体の左右のほぼ同じところにできます。また皮疹にもいろいろな種類があり、症状が悪化する急性期と、落ち着いている慢性期では違ってきます。

急性期の皮疹の特徴

  • 紅斑(こうはん)(赤い皮疹)
  • 湿潤性(しつじゅんせい)紅斑(赤くジクジクした皮疹)
  • 丘疹(きゅうしん)(ブツブツした皮疹)
  • 漿液(しょうえき)性皮疹(水ぶくれを伴うブツブツとした皮疹)
  • 鱗屑(りんせつ)(角質がカサカサしてむけてくる状態)
  • 痂皮(かひ)(かさぶた)など

慢性期の皮疹の特徴

  • 湿潤性紅斑
  • 苔癬(たいせん)化(象の皮膚のようにゴワゴワしてくること)
  • 鱗屑
  • 痂皮
  • 色素沈着
  • 色素脱出(皮膚の色が一部抜け落ちたように白くなること)など

(正しい治療がわかる本 アトピー性皮膚炎 平成20年10月30日初版発行)

古江増隆 九州大学大学院皮膚科学教授

1980年東京大学医学部卒業、同年東京大学医学部附属病院皮膚科学教室入局。
85年同病院皮膚科医局長。
86年、アメリカのNational Institutes of Healthの皮膚科部門に留学、88年東京大学医学部附属病院皮膚科復職。
同年東京大学皮膚科学教室講師、病棟医長。
92年山梨医科大学皮膚科学教室助教授、95年東京大学医学部皮膚科助教授。
97年九州大学医学部皮膚科教授、2002~04年九州大学医学部附属病院副院長兼任。
08年より九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターセンター長兼任。
02~04年厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎の既存治療法のEBMによる評価と有用な治療法の普及」主任研究者、05~08年同「アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究」主任研究者。

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