天然炭酸温泉とアトピー肌
[アトピー・ノート] 高橋弘美
2013年12月13日 [金]
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ある時、二酸化炭素を含む天然温泉(炭酸温泉)で有名な大分県の長湯温泉で地元に住むおばあさまと名古屋に住むお孫さんに出会いました。お孫さんはアトピーで肌が弱いため、学校の休みごとに長湯温泉に来ては肌を癒しているのだとおばあさまが教えてくれました。どうやら炭酸温泉はアトピーにも効果があるようです。
日本は世界でも有数の温泉国ですが、炭酸温泉はさほど多くはありません。しかしヨーロッパでは天然の炭酸温泉が数多く存在し、その血行促進効果から「心臓の湯」として保険医療の対象として多くの人々が医療として利用しています。
天然の炭酸温泉がめずらしいのは、湯の温度と炭酸濃度の関係にあります。血行促進効果があるのは1gにつき1,000ppm以上の遊離炭酸ガスを含有していること。
温度が40℃を超えてしまうと炭酸ガスが飛んでしまったり、源泉から温泉場に湯を引いてくるまでに炭酸ガスがなくなってしまったり、源泉の温度が低い炭酸泉を入浴のために加温してしまうとガスが飛んでしまいます。つまり天然の炭酸温泉は、取り扱いが難しいため、とても貴重な存在なのです。
大分の長湯温泉に関して言えば、カルシウムやマグネシウムといったミネラル成分を多く含むため、入浴すると消炎鎮静作用が働きます。そのためアトピーにも効果が期待できるようです。
また、炭酸泉にゆったりとつかることでリラックスでき、ぐっすり眠れるという心理的な効果で症状が改善したという話もあります。天然炭酸温泉は、温度が低いところが多く、35℃ぐらいの湯温にゆっくりと入ることで肌の表面ではなく、内側からじっくりと温まることができます。
肌に十分なうるおいを与えるため、天然炭酸泉に一度入ったらその肌効果に病み付きになるひとが多いのです。
参考
- 特定非営利活動法人日本アトピー協会
- All about アトピー性皮膚炎とテルマリズム
- 炭酸水でツルふわ肌に(扶桑社)
高橋弘美
70年生まれ、埼玉県出身。94年より化粧品/健康食品会社にて研究開発、薬事申請業務に携わる。いくつかの外資系企業を経て07年に独立。主に外資系企業の薬事面をサポートする薬事コンサルタントとして活躍するなか、炭酸美容法についてもいち早く着目。09年に炭酸ガスや水素に特化した研究・開発、製造を行うシーオーツープラスの取締役社長に就任。炭酸美容家として講演・セミナーなどを全国で開催し、幅広い女性からの支持を得ている。また消費者に向けた化粧品成分表を勉強するセミナー「コスメを読む♪」を全国で開催。
「コスメを読む♪炭酸美容髙橋弘美☆オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/bebliss-hiro/)。