勝負服と、アトピーと、乙女心と

[アトピー・ノート] 雫ゆき江

2015年2月09日 [月]

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空手の胴着はゴワゴワしていて、擦れると肌を痛める。稽古が終わって胴着を脱いだ後のガサガサな太ももは見た目にも痛かゆそうです。

かゆければ掻いちゃいます…普通はね。掻きすぎて血がにじんでくることなんかしょっちゅうです。でもモモの胴着には、一滴の血も付いたことがありません。

なんででしょうかね。

白い胴着に赤い血が付くと、すごく目立ってしまいます。それに素材的に汚れが落ちにくく、特に血液は茶色のシミになってしまう可能性もあります。

真っ白な胴着に身を包んで武道場で、背筋をしゃんと伸ばして礼をしまわし蹴りをする姿は、我が娘ながら凛々しくてカッコイイ。カッコイイと思える娘を持てて幸せ…

なんて、のろけてしまってすみません。

だからかな~って、思うんです。

モモにとって真っ白な胴着は、勝負服。カッコよくて強い自分になれる必須アイテムだから、シミだらけの胴着なんて許せない。かゆくても血が付くのが絶対イヤなので、初めて胴着を着たときから「胴着を着る」 = 「掻かない」が自然に習慣になったみたいです。

かゆいのを我慢するうちに掻かなくなったのか、掻かなくなったからかゆくなくなったのかはわかりません。

「卵が先か、鶏が先か」 なんて、理由を突き詰めてみてもしょうがない気がします。

理由なんてどうでもよくて「胴着を着ると掻かない」という事実が、とても大事だと思うんです。

雫ゆき江

1971年、栃木県宇都宮市生まれ。
グラフィックデザイナー・ライター・コラムニスト。
調理師免許を持ち、グラフィック、テーブルコーディネート、ディスプレイ、執筆まで幅広く活動。2004年女児出産。生後10カ月で娘がアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを持っていることが判明。そこから始まったアトピー&アレルギーの学びと経験で、育児と仕事の両立に泣き笑い奮闘中。
家族は、夫、娘(小2)、猫3匹(左近オス・萬寿メス・千寿メス)。

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